昔ながらの回らないお寿司屋さん
気軽に行ける回転寿司と違って独特のルールがあるという話はよく聞くし
行ってみたいけど初めてだと気軽に行きにくいものです。
今回は回らないお寿司屋さんに初めて行く人に向けて、回らないお寿司屋さんに行くときのおおまかな予算や頼み方、エチケット・マナーをお伝えします。
回らないお寿司屋さんの予算の相場はどのぐらい?
初めて行く時に気になるのが回らないお寿司屋さんの代金
数万するとか数十万するとか恐ろしいウワサもあるぐらいなので気になりますよね。
実際のところお寿司を食べて代金はいくらぐらいか?というと
お店によって変わりますが超高級店ではない一般的なお寿司屋さんの場合だと
少し高くても1人1万円ぐらいです。
(お酒などの飲み物代金は別途必要)
お酒を飲む量にもよりますが予算の余裕を考えて2万円ぐらいと考えておくと良いですよ。
予算に制限がある場合はお店の予約をする場合だと予約する時に予算を伝えておくと予算内で握ってくれます。(飲み物代金は別です。)
予約しない場合でも最初に「予算●●円でおまかせで握って下さい」などと伝えると予算内に収まります。
こうすれば頼む方も安心できるし握る職人さんも安心できます。
実は職人さんもお客さんが初めての場合、いくらぐらいの予算で握るのが良いだろうか?と考えてしまうこともあるそうですよ。
注文するときも何を頼めばいいかわからない場合は「おまかせ」で握ってもらうのがオススメです。
なぜなら時期や市場での魚によって毎日仕入れが変わるのでその日に美味しい魚というのは微妙にズレます。
個別に注文されると言われた通りのものを握るようになるので実はその日最高の物が出てこなかったということにも・・・
そして「おまかせ」というのはある意味お寿司屋さんの腕の見せ所
どのような順番で何を食べさせたら喜んでくれるだろうか?ということを考えるので、予算内で収まる最高のものを食べさせてくれます。
おまかせで握ってもらって一通り終わった後、もう一度食べたいものや食べてみたいものを注文するというのがスマートです。
おまかせで握ってもらうのは初心者っぽくて恥ずかしいと言う人もいるそうですが
別に恥ずかしいことではないし年配の方や通の方でも「おまかせで」と注文される人はたくさんいらっしゃいます。
別に恥ずかしいことではないので安心してください。
個別にお寿司を注文するときの一般的な流れは味の薄いものから濃いものに流れていくのがエチケットだと言われています。
例えるなら白身の魚(鯛、カレイ、ヒラメ、コハダ等)から赤身魚へ(マグロ、トロ、ブリ、等)
そして締めは巻物類(ウニ、イクラ等)
どうして味の薄いものから濃いものへと言う流れなのか?というと濃いものから食べた後に薄味のものを食べると味がわかりにくくなることがあるからです。
おあいそ!は言わないほうが良いって本当?
お寿司屋さんでよく言われる「おあいそ」や「ネタ」「シャリ」「アガリ」等ですが
これはお寿司屋さんが使う言葉であって符牒と言われるものであってお客さん側が使う言葉でありません。
ガリやネタ、シャリ等は一般的に使われるようになってきているので符牒としてのイメージは少なくなってきていますし一般的にも普及してきているので使っても差し当たりは無くなってきていますが
聞き慣れない言葉はなるべく避けたほうがベスト
よく使われる符牒言葉は
- おあいそ
- あがり
- test
- ネタ
- シャリ
- ガリ
- ギョク
- クサ
- ヤマ
お会計の意味、「お愛想」と書きます。
元々はお寿司屋さんが「お愛想が無くてすみません」という意味で使っている言葉なのでお客さん側から言うのは愛想が無かったな!という形になりマナー違反と言われています。
お茶のこと、言葉のイメージ通り「最後のものです」という意味があります。
お茶が欲しい場合は「お茶ください」と言えば大丈夫。
むらさき
醤油のこと、醤油の色がむらさき色に似ているから呼ばれるようになったと言われてます。
お寿司のご飯にのせる魚のこと
飯の種、生活の種になる物という意味
元々はタネだったが後ろから読むように変化してネタと呼ばれるようになりました。
芸人のネタなどと同じ意味でお寿司屋さんにとっては魚は生活のタネになるのでそう呼ばれます。
寿司飯のことです。
シャリはお釈迦様の遺骨、仏舎利が起源。
お釈迦様の粒上の遺骨、ありがたいものという意味
しょうがのことです。
食べた時の歯ごたえがガリガリするからということからきています。
元々は口直し用の食べ物でトロやブリなどの味の濃いお寿司を食べた時に口の中をリフレッシュさせるということで使われてきました。
魚の殺菌効果もあります。
たまごの事
玉子焼きの「玉」からきています。
玉(たま)⇒玉(ギョク)に読み方が変わったのです。
海苔のこと
海草の草からきています。
お寿司の下に敷く笹のこと
お寿司屋さんによってはお寿司のお皿として笹を使います。
笹は山で取るのでそこからきています。
酒と鮭を間違えないようにということから始まったと言われています。
他にもお寿司屋さんによってはサーモンや生エビを置いてないお店も・・・
理由はサーモンやエビ、シャコやカニというのは菌が多く、昔は生で食べるとお腹を壊すということで知られていました。
今でもエビは普通に茹でたエビのお寿司もあるしシャコなどのお寿司も茹られたお寿司です。
最近は技術の進歩で生でも食べれるようになってきましたが昔気質のお店はお寿司として出してないということもあります。
次にウニやイクラ、鉄火巻き等の巻物等は元々醤油を付けて食べることはしません。
理由は軍艦巻きを醤油に付けると海苔のパリパリ感が失われてしまうからと言われています。
軍艦巻きは下味が付けられていることが多く、そのまま食べられるようになっています。
ただ、「どうしてもこれは下味がなさそうだ・・」と思う場合は職人さんに「どうやって食べるのが良いですか?」と聞けばすぐに教えてもらえます。
お寿司は手で食べるもの?箸で食べるのはルール違反?
お寿司は手で食べるのか?箸で食べるのか?
マナーとしてはどちらでも良いというのが本当の所
お寿司は江戸時代から始まった食べ物ですが昔のお寿司はファーストフード
ちょっと小腹が空いた時に屋台のお寿司屋さんで手で気軽に食べれるというのが始まりです。
伝統を重んじるなら手で食べるということになりますが箸でもマナー違反にはならないので大丈夫
ただ、手でも箸でも醤油の付け方にご注意を!
お寿司を醤油に付ける場合、小皿に醤油を入れて使いますが
この時にお寿司のご飯の部分を醤油に付けるのではなく、お寿司をひっくり返して魚の部分を醤油に付けてから食べます。
寿司飯の部分を付けると一気に醤油がご飯に移るので醤油の味が強くなりすぎてお寿司本来の味が味わえませんし
周りから見ているとお寿司を醤油に「ビチャ!」と漬けているように見えるので見た目もキレイではないのです。
お箸で食べる場合は最初に箸でお寿司を横に寝かして横からシャリとネタを挟むように持ち、お寿司を醤油に付けてから食べるようにするとキレイに食べることが出来ます。
まとめ
最後に実際にお寿司屋さんに聞いてみたお話をお伝えすると
マナーも伝統や文化ということを考えると大切だと思います。
ただ、一人の職人としてはおいしそうに食べてくれるのが一番嬉しいです。
ということでした。
初めて行く時にはどうしても緊張してしまう回らないお寿司屋さんですが
マナーの前に楽しんで食べる、美味しかったと思える良い思い出にする
職人さんも自分もも楽しい時間になるように心配りをするというのが1番必要なのかもしれませんね。