うなぎといえば土用丑の日
土用丑の日が近づくとコンビニやスーパー、百貨店など色々な場所でうなぎの予約が始まりますが
予約カタログを見ていると2000円はザラにするし高いものだと4000円や5000円と
うなぎ弁当だけでこんなにするの!
というビックリ価格のものが多いです。
コンビニなどでも2000円前後するものも増えてきています。
少し前まではウナギ弁当で高いものは1500円ぐらい、安いものだと800円ぐらいで買えたのに
どうしてこんなに高くなってしまったのか?疑問ですよね。
今回は某スーパーのバイヤーさんに機会があったので直接聞いたことも含めてお伝えします。
ウナギが高くなっている理由
まず、ウナギが全体的に高くなっている理由ですが
ウナギの数が減っているからというのが1番の原因
実はウナギの生態というのは完全にわかっていなく、養殖して産卵、飼育というのが難しいというのが現状です。
現在のウナギ養殖方法はウナギの稚魚、野生のシラスウナギを捕まえて養殖場で育てるという流れが一般的で
稚魚自体のシラスウナギを卵から孵化させるということをしていません。
人工的に卵から孵化させて育てることが出来ないため稚魚のシラスウナギは捕まえてこなければいけないので稚魚は天然のシラスウナギになります。
そうなると現代のウナギの消費量を確保するには天然のシラスウナギが足りなくなることもあり、値段が高くなってしまうわけです。
さらに完全に天然のウナギとなるとどんどん数が減ってきているので割高になります。
もちろんウナギの人工的孵化の実験も色々な機関が実験していて
実験成功したという話もありますが、まだまだ現実的な養殖まで技術が進んでいません。
ウナギが高くなる理由は完全に養殖が出来ないから数が減ってきたということと
天然ウナギの数が減ってきたので天然ウナギの値段がますます高くなってきているというのが理由です。
なぜ土用丑の日のウナギは高い?
そうはいっても土用丑の日のウナギはめちゃくちゃ高い
本当にウナギの数が減っているだけが原因なの?って思いません?
たまたま某スーパーの仕入れ担当バイヤーさんと仕事でお話する機会があったので聞いてみた所
どうやらウナギが獲れなくなっているからということだけの理由ではないみたいです。
確かにウナギが獲れなくなっているというのは値段が上がる理由の1つではあるみたいですが
昔ほどたくさんウナギが売れなくなってきているというのも理由の1つのようです。
年配の方達はウナギを食べる習慣に馴染みがあるようなのですが
逆に若者にはウナギを食べる習慣が年配の人ほど根付いていない。
少しずつですがウナギを食べる人が少なくなってきています。
となると
・ウナギを食べる年配の人は若者よりもお財布にゆとりがあるので良いウナギを扱う
・7月は他に大きな売上を上げられるイベントが少ない(バレンタインやクリスマスなどのイベント)
なので土用丑の日に力を入れて高単価なものを販売することで全体の売上を確保する
ということも値段が上がっている理由に強く関わっているそうです。
簡単に言うとウナギの単価を上げて売上を上げましょうというのが狙いということもあるみたいですね。
味に違いはあるのか?
ではその高級なウナギですが味に違いはあるのか?というと
大きな違いというものはそこまで感じられないとのこと
もちろん輸入の養殖のウナギと国産天然ウナギでは身の締りや食感に違いはあるそうですが
問題は味付けと焼き方
例えばですが輸入物のウナギと国産天然ウナギを同じタレで蒲焼きにしたら似たような味になります。
焼き方も同じ工場で同じ工程で焼いていた場合は似たような焼き上がりになります。
ウナギ自体の味は脂のノリや食感で変わってきますがタレが同じだとわかりにくいし
焼き方も同じとなるとますますわかりにくくなります。
土用丑の日のカタログを見ると色々な種類のウナギがありますが
焼き方やタレに違いはあるのか?
こういった部分が同じだと食ベ比べたとしてもわかりにくいそうです。
まとめ
ウナギは獲れにくくなってはいますが
土用丑の日のウナギが高いのはそれが理由だけではないということもあるみたいですね。